現代のアメリカを代表する、ミステリー小説の大家、ジェフリー・ディーバーとはどのような人物か。
ジェフリー・ディーバーのプロフィールと、代表作「ボーン・コレクター」の概略をお届けします。
ジェフリー・ディーバーのプロフィール
ミステリー作家 ジェフリー・ディーバー(Jeffery Deaver)は、1950年にアメリカ合衆国のイリノイ州・シカゴ郊外で生まれた著名なミステリー作家です。彼は特にサスペンス小説や犯罪小説で知られ、多くのベストセラーを持っています。ディーバーは、彼の作品中で巧妙なプロットツイストと詳細なリサーチを融合させる技術が高く評価されています。
彼のキャリアは、多種多様な職業経験に裏打ちされています。大学では英文学を学び、その後、フォーダム大学ロースクールで法務を専攻し、弁護士としてウォールストリートの大手法律事務所で勤務したため、法律や犯罪に関する背景を持っています。これが、彼の作品にリアリティと深みを与える要因となっています。
ディーバーは、特に「リンカーン・ライム」シリーズで有名です。このシリーズは、刑事探偵であるリンカーン・ライムと、彼のパートナーであるアメリア・サックスが織りなすミステリーで、世界中の読者に支持されています。シリーズの第一作「ボーン・コレクター」は、1997年に発表され、その後も続編が数多くリリースされ、いずれも高い評価を得ています。
彼の作品は、スリリングな展開、緻密なキャラクター設定、そして倫理的な問いを提示することで知られています。また、ボーン・コレクターなど映画化された作品もあります。
ディーバーは、エドガー賞・巨匠賞・イアンフレミング賞など、数々のアワードや賞を受賞しており、彼の作品は40カ国以上で翻訳され、数百万部が販売されています。彼のスタイルは第一人称の視点を取り入れたものが多く、心理的な要素を強調した描写が特徴です。
現在も彼は活発に執筆を続けており、作品の中で新たなサスペンスやドラマを提供し続けています。ディーバーの作品は、ミステリーとサスペンスの愛好者にとって、非常に魅力的な選択肢となっています。
代表作 「ボーン・コレクター」
「ボーン・コレクター」(原題:The Bone Collector)はジェフリー・ディーバーの「リンカーン・ライムシリーズ」の第一作です。この小説は1997年に出版され、ディーバーの名を広めるきっかけとなりました。
物語は、身体的な制約を持つ天才犯罪捜査官リンカーン・ライムが主人公です。彼はニューヨーク市で連続殺人事件を追う中、若い警官アメリア・サックスと協力し、様々な手掛かりをもとに犯人を追い詰めていきます。この作品は、サスペンスと心理的要素を巧みに組み合わせた非常に緊張感のあるストーリー展開が特徴です。
「ボーン・コレクター」は、後に映画化され、デンゼル・ワシントン(リンカーン役)とアンジェリーナ・ジョリー(アメリア役)が出演するなど、大きな注目を集めました。ディーバーのリンカーン・ライムキャラクターはこの作品を通じて人気を誇り、その後もシリーズが続くことになります。
おもな作品
主人公ごとの、おもな作品は次のとおりです。
単独作品 ; 眠れぬイヴのために 静寂の叫び クリスマス・プレゼント 獣たちの庭園 007白紙委任状
リンカーン・ライムシリーズ ; ボーン・コレクター コフィン・ダンサー エンプティ・チェア 石の猿 魔術師 ウォッチメーカー バーニング・ワイヤー ゴースト・スナイパー スキン・コレクター スティール・キス ブラック・スクリーム カッティング・エッジ 真夜中の密室
ウォッチメーカー、バーニング・ワイヤーには
別シリーズの主人公・キャサリン・ダンスも登場
キャサリン・ダンスシリーズ ; スリーピング・ドール ロードサイド・クロス 扇動者
コルター・ショウシリーズ ; ネヴァー・ゲーム 魔の山 ファイナル・ツイスト ハンティング・タイム
短編集 ; ポーカー・レッスン(16編収録) フルスロットル/トラブル・イン・マインドⅠ(6編収録) 死亡告知/トラブル・イン・マインドⅡ(6編収録)
むすび
ジェフリー・ディーバーの作品は、1990年(40才)に専業作家となって以来、数多く刊行されていますが、正直なところ、どの作品を読んでもがっかりしない。
と言うか、思わず小説の中の世界に引きずり込まれ、あたかも読者の自分がその場に居るかのような、臨場感があふれる作品がとても多い。
ミステリー好きのあなたは、きっと何冊も読んでおられるハズですが、リンカーン・ライムシリーズ以外にも、キャサリン・ダンス、新しい主役のコルター・ショウシリーズなどもあり、ぜひ色々なシリーズ・作品を楽しんでください。
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