悩めるゴルファー 「ボビー・ジョーンズの教え」100年経っても基本は同じ

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はじめに 

ゴルフが好きな人なら、球聖ボビー・ジョーンズ(1902~1971)の名を知らない人は、まずいないでしょう。
28才の若さで競技人生を終えるまで、アマチュアで通したプレイヤー。その間、全米オープン5回・全英オープン4回・全米アマ6回など、数々のトーナメントを制覇。
故郷ジョージア州アトランタで毎年開催される、マスターズ・トーナメントの創設者の一人で、マスターズの開催ゴルフ場、オーガスタ・ゴルフクラブの設計にも携わりました。

そんな球聖が絶頂期に著したと言うゴルフ理論書の邦訳本「ゴルフのすべて」(原題 Bobby Jones on Golf 永井淳訳)が、2002年にゴルフダイジェスト社から発売されており、筆者の手元にもあります。
この本に書かれている内容は、ボビーの全盛時に新聞のコラムに載せた記事の集約ですが、今の我々にも参考になるポイントが凝縮されています。

もちろん、この本の基となる新聞への掲載は100年近くも昔であるし、そのあいだにゴルフクラブも木製からスチール、カーボンと目覚ましい進歩を遂げており、その理論が全て現在のゴルフに通用するとは言えませんが、スイングの基本のようなものは多分、同じではと思います。

このコラムでは、この「ボビー・ジョーンズの教え」の中から、自称アヴェレージゴルファーの筆者が参考になるなぁ、役に立つのでは、と思った部分を書き出してみます。
ゴルフ大好きの読者の皆さまに、少しでもお役に立つことができれば幸いです。

ボビーの教える「ゴルフの基本」

我々が持つべき理想的なゴルファー気質、「決断力」「集中力」「果断」について、ボビーは先人のゴルファーの名言を二つ述べています。

一つは、英国の名手ハリー・ヴァードンの言葉「ボールをしっかり打ち続けるべし
もう一つは、同じく英国のプレイヤー、J・H・テイラーの言葉で、「勇気ある慎重さ」である。
不運や失望に見舞われた時も努力し続ける勇気。成功する見込みのない賭けを思いとどまる慎重さ。

そして、ストロークのリード役は常に左腕である。その左手グリップの主役は中指・薬指・小指である。(フィンガー・グリップですね)

健全なスイングフォームの必要条件の第一は「単純さ」であると。
バックスイングをゆっくり、充分に深くし、自分のスイングを信頼し、あとはただ、クラブ・ヘッドを振り抜くべし、と。

この単純な動作ができないのですね
欲が絡み、人より前に飛ばしたい・ピンに近づけたい
という欲が不必要な動作を生んで
その結果 ボールは  

ボビーの教える「アドレスの基本」

飛行線の後方からボールに近寄り、目標を意識しながら、正しいアラインメント(方向付け)ができるように左足を置く。
あとはしっくりする位置に右足を置いて、好きなだけワッグルをおこなう。(ボビーは一回だけワッグルを)

これらの動きで、身体を止めない。体を動かし続けて止めないことで、リラックス状態を保つことができる。

Chin-back」 顎をうしろに  常にボールを左眼で見る。すなわち「ビハインド・ザ・ボール」ですね。

ボールの位置は、プレイヤーによって異なる。自分に最適な位置を。但し、右過ぎてはいけない。
ボビーの場合は、どのクラブでも左足の甲の延長線上の一点と言う。(現代のコーチングとは異なりますが、クラブが進歩したからでしょうか?)

ボディ・ムーブメントが大切

ドライバーとウッドのロングショット以外は、すべてダウンブローで打つ。
そのためには、ダウンブローで腰を少しだけ左にシフトする。(左足に体重を)

たいていのゴルファーはアウトサイド・インに打っている。アヴェレージ・ゴルファーはインサイド・アウトに打つよう努力して、(結果として)ストレートに振り抜くことができれば満足すべき。

ボビーの教える「ショート・ショット」

できるだけ易しいクラブで。難しいクラブでの難しいショットは避けるべき

バンカー越えのピッチ・ショットは、クラブを短く持って屈みこもうとする人が多い。
優れたプレイヤーは、5番アイアンのフル・ショットのように真っすぐ立って、左腕を伸ばしてクラブフェイスを開いて、ゆったりとスイングする。

100yと60yのスイングの違いは、バックスイングの大きさではなく、同じスイングで力加減を変える。

ボビーの教える「パッティングの極意」

左ひじの形
ここでボビーは、深く屈みこんで、左ひじをほぼ真っすぐホールを指すまで体から離すことにより、リラックスして自由に動ける状態を作り出せるとしています。
これは最近のどのレッスン書でも見かけない、独特のフォームです。彼はこのフォームによって、左手が反ってしまったり、ストップを掛けたりするのを防ぎ、パット病の万能薬と言う。
左手の甲がホールに向いて、左腕・左手首・左手がほぼ同一のプレーンに収まり、打ち出されるパットと同じ方向をと。

banamo

筆者は特に、1mとかのショートパットになると緊張してしまい、2mのパットより外す確率が多い。
次回のラウンドではダメもとで、このフォームを試してみようと決意しています!

軽いグリップ
ゆるいグリップとリラックスした姿勢で。
バックスイングが始まると同時に、左手の中指・薬指・小指の中でわずかに締まる感じと、
コチコチにならずに両ひざを少しゆるめておく。

ボールの背面を見る
打つ方向=ラインを決めたら、そのラインがボールを突き抜けて背面に現れる点に鋲を刺す感じでストロークする。
スイングにおいて、パットとアプローチは、ある一点(想像上の鋲を打つべきボールの背面)を凝視する。

人真似をするべからず
名手のフォームにこだわらず、リラックスできる無理のない姿勢で。
パッティングで最も重要なことは、パターがボールをヒットするときに、フェイスが正しい方向を向いていること。そしてヒットすると同時に、ホールの方向へ動くこと。

スポッティングについて
ボールに対するコンセントレーション(集中力)を上げるために。
2yから5yの距離ならその中間点。それ以上の長い距離ならボールから5y以内のライン上にスポットを設定し、ボールにそのスポットを通過させることだけ考える。
ヒッティングの強さとの関連で、距離を頭に思い描く以外はホールのことは完全に忘れてしまうべき。

とにかく試してみよう!

以上、数多くの示唆に富むこの書の中から抜粋して、アヴェレージゴルファーにとって、参考になると思える部分だけを取り上げました。

もちろん、これらのポイントだけでなく、本書ではさまざまなシチュエーションでの数々のアドバイスが、訳者の的確な表現により書かれています。

何はともあれ、実践ですね。(笑)

これらの球聖ボビー・ジョーンズのアドバイスを実践してみて、またレポートをさせていただきます。

読者の皆さまも、参考になるなァ、と思われるポイントがあれば、是非おためしください

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