最近、6月を迎えたこの時期になると、よく言われる「暑さ指数」。暑さ指数を知って、熱中症を未然に防ぎましょう。本記事では、暑さ指数の意味や、実用的対策法を紹介し、安全な夏を過ごすためのポイントを紹介します。
暑さ指数とは 用語の解説・熱中症予防に利用する理由
「暑さ指数」は英語の略でWBGTと書きます。Wet(湿度) Bulb(球状) Globe(地球・球形) Temperature(温度)の略です。直訳すれば,「湿度と丸い球形の温度」となりますが,Globe Temperatureは黒球温度(黒球を日向に置いた温度)のことで、学術的には「湿球黒球温度」と言い,次の3つの測定装置で観測した測定値をもとに算出します。
黒球温度 無風に近い状態で直接日光を浴びた状態の温度 地面・建物・人体などの熱も含めた「輻射熱」を算定
乾球温度 我々が普通に使っている温度計の温度
湿球温度 空気中の湿度を考慮した温度 皮膚の汗が蒸発するときに感じる温度
これらに「風」の要素も加味して算出するわけです。
風速が1mで体感温度が1℃
下がると言われるね
暑さ指数の算出式(温度は摂氏度(℃))
屋外での算出式 WBGT=湿球温度0.7 + 黒球温度0.2 + 乾球温度0.1
屋内での算出式 wBGT=湿球温度0.7 + 黒球温度0.3
WBGTの数値と熱中症警戒アラートの関係
では、暑さ指数を計算してみよう
例題 ; 乾球温度(温度計)32℃ 湿球温度28.2℃ 黒球温度43℃
WBGT = 32 x 0.1 + 28.2 x 0.7 + 43 x 0.2 = 31.54(℃)
では、WBGTの数値がどれくらいだと、熱中症警戒レベルになるのでしょうか。
日本生気象学会の日常生活における熱中症予防指針によると、WBGTの数値と警戒レベルは以下のとおりです。
WBGT指数 | 警戒レベル |
25℃ 以下 | 注意 |
25℃~28℃ | 警戒 |
28℃~31℃ | 厳重警戒 |
31℃ 以上 | 危険 |
すなわち、上にあげた例の、WBGT31.54℃の場合は危険レベルに達しています。(湿度が75%で、危険レベルに!)
熱中症警戒アラート
暑さ指数が「33℃」以上と
予想されるとき発表される
毎日の天気予報から暑さ指数を知るには 環境庁発表の熱中症予防情報サイト
NHKはじめ、すべてに局で明日の天気予報が放送されますね。特に、夕方のテレビではほとんどの時間、どこかの放送局で天気予報を流しており、明日の最低・最高気温、湿度(相対湿度のこと)を予想しています。
これらの気温・湿度の予想の数字から、だいたいの暑さ指数を予測することができます。
湿球温度は湿度と気温から
求めることができる
(計算式は複雑なので省略)
たとえば、明日の最高気温の予想が28℃(夏日ですね)とします。この場合、警戒レベルの暑さ指数が28℃を超えるのは、湿度がだいたい75%以上のときです。
また、真夏日の30℃となる日は、湿度が60%程度でも暑さ指数は28℃以上となり、警戒レベルに。
猛暑日の35℃になると、湿度が30%と低くても「警戒レベル」、60%以上になると「危険レベル」になります。
もっとも、手っ取り早いのは環境省が発表する「熱中症予防情報サイト」です。これには、毎日の「暑さ指数」「熱中症警戒情報」などが、その説明と共に情報発信されています。
また、全国地図に、各地の情報が色分けで、注意(黄色)・警戒(橙色)・危険(赤色)などと示されており、自分の住む地域がどのような状況下が分かりやすくなっています。
「環境省・熱中症予防情報サイト」には、下 をクリックしてください。
暑さ指数を利用して熱中症を防ぐには 具体的な3つのポイント
このようにして算出される、暑さ指数を利用して熱中症を防ぐには、主に次の3点が重要です。
1) 適切な水分補給 暑さ指数が高い日は,体内の水分が失われやすくなります。こまめに水分を摂取し,同時にスポーツドリンクや塩分を適当に含む飲み物を摂ることが大事です。
2) 適切な休憩と涼しい場所で過ごす 暑さ指数が高い日は,屋外での活動が熱中症を引き起こすリスクが高まります。特に炎天下での活動を避け,涼しい室内や木陰で過ごすようにしましょう。
3) 適切な服装と日焼け対策 暑さ指数が高い日には,臼杵や透湿性のある服装が望ましいです。また,」防止や日焼け止めクリームで紫外線から皮膚を守ることも重要です。
30℃を超える日がやって来ました。今年の夏は毎日発表される暑さ指数に気を付けて、熱中症にかからないように毎日を過しましょう
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