6月19日(水)、上野広小路の鈴本演芸場で催された、一般社団法人落語協会の100周年記念興行を観に行きました。
6月11日〜20日は、昼の部のトリに、関西落語の重鎮、桂文枝が出演すると言うことで、年末年始でもないこの時期にしては、異例の人気。
今回は、初めての鈴本演芸場と落語の魅力をレポートします。
上野広小路・鈴本演芸場の魅力
鈴本演芸場は上野の不忍池にほど近いく、地下鉄銀座線・上野広小路駅から歩いて1分の至近距離にあります。
銀座線上野広小路駅のA3出口から
不忍池方向に歩いて直ぐ!
鈴本演芸場は鈴本ビルの3階にあり、入口で切符を買って入場し、そのまま3階まで直行。館内は、横の列が10席、縦に30列ほどのやや長方形。椅子の前には折り畳み式の小さな物置代があり、ちょっとした飲み物・食べ物を置いたり、パンフレットを置くのにとても便利。
前後の席の間隔が比較的広く
ゆったりと足を伸ばせて楽チン
チョットした食べものや飲み物、お土産などを販売する売店も館内にあり、トイレは舞台に向かって左側を4階にあがったところに。
2時間並んでベストの席に!
今回は、落語協会設立100周年記念特別興行と銘打って、大阪から関西落語の重鎮、桂文枝を昼席のトリに迎え、協会挙げてのメンバー構成で、番組表を見ただけでわくわくする出演者ぞろいでした。
開場は12時。演目がはじまる開演時間は12時30分という、普段の鈴本演芸場ですが、桂三枝を迎えた6月11日~20日の十日間は人気が高く、二時間前には人が並ぶと聞いたので10時前に銀座線・上野広小路に着き、路上に上がって徒歩1分。演芸場の前に来ると、開場の2時間前と言うのに早くも30人ほどが列を。
日差しの強い中、演芸場前の道路わきに並んで待つこと1時間。11時には120人ほどが列をなし、演芸場側の計らいで、普段より1時間ほど入場を早め、おかげで切符を買って劇場内に入ることができました。
日差しの強い夏場は
折り畳み傘など
日傘を持参して!
普段は定刻でも座れますよ(笑)
演目のスケジュールはココをクリックして
芸達者が次から次へと登場
昼の部の開演は12時30分。
1番バッターは金原亭杏寿(きんげんていあんじゅ)。沖縄・那覇市出身の美人落語家。昨年2月、二ツ目に昇進したばかりの若手。
声に張りがあり、沖縄の方言をネタにしての話しに会場は沸き返った。
故郷の那覇では
人気抜群!
次に面白いのが、林家たけ平、そして柳家三三(やなぎやさんざ)。やはり真打だけあって、芸も達者で、声にも独特の張りがあり良く通る。
そして登場したのが、蝶花楼桃花(ちょうかろうももか)。浅草演芸ホールで観たときは、「おかげさまで真打に昇進させていただきました」と、うれしい口上を。(令和4年3月真打に昇進)今回も、手振り身振りを交えての熱演に、会場がどっと沸いた。
桃花ちゃんの次は、超ベテランの柳家権太楼。今年、喜寿を迎えた権太楼だが、とにかく味があって面白い。もう一度、また観たいと思わせる芸を披露。
寄席も佳境に入り、お馴染みの春風亭小朝が登場。テレビでお馴染みの風貌で、客席をどっと沸かせる話術。
次に、林家ぺーのギター漫談のあと、本日の目玉のひとつ春風亭一之輔が舞台に。実物を拝見するのは初めてでしたが、テレビ「笑点」での語り口で家庭の話題を面白おかしく
トリの前の落語は、江戸落語の重鎮のひとり、鈴々舎馬風(れいれいしゃばふう)が元気な姿を。85才の高齢で、座布団ではなく座椅子を利用しての舞台だが、ゆっくりとした話しぶりは実に味があります。
落語の合間の色物、漫才のロケット団が場を盛り立てて、場内の雰囲気が最高潮に達した頃合いに、いよいよ昼の部のトリ、上方落語の桂文枝が。
文枝の登場で、桂文枝の東京公演を観ようと詰め掛けた、立見席まで満員の場内は、割れんばかりの拍手喝采。
現代風のネタで、恐妻家同士のサラリーマンの上司と部下のやり取りを、面白おかしく30分の熱演に引き込まれ、時がたつのを忘れて、その名人芸を堪能しました。
今回の鈴本演芸場は、二ツ目からトリの真打まで、入場料3000円では申し訳ないほど芸達者を揃えた番組構成で、3時間半の楽しい時間を過ごさせてもらいました。
浅草演芸ホールには、ここ一年半で3回。鈴本演芸場には今回が初めてでしたが、「笑う門には福来る」。これからも手軽な健康法のお笑いを、落語のひとときで楽しませていただきます!
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