フーテンの寅さんと会いたくて
大好きな映画「男はつらいよ フーテンの寅さん」シリーズ48作と、2019年に公開された「男はつらいよ お帰り寅さん」を全て観ましたが、葛飾柴又を初めて訪れました。
東急田園都市線のたまプラーザ駅から乗り換えなしで地下鉄半蔵門線・押上駅へ。
押上で京成押上線に乗り継ぎ、京成高砂で同じく京成金町線に乗り換えて、一駅で柴又へ。
一時間余りで、朝の10時ごろに柴又に着いたが、すでに大ぜいの観光客がおとずれていました。
駅前を歩くとさっそく、なつかしい寅さんの像が出迎えてくれていました。
また、以前は無かったそうですが、2017年に建てられた、妹のさくらちゃんの像も一緒にお出迎えを。
柴又帝釈天 題経寺(だいきょうじ)へ
寅さんの映画には、必ず御前様と言われる和尚さんが登場しますが、御前様はこの日蓮宗の帝釈天・題経寺の住職ですね。
笠智衆が扮する御前様の、あの独特の味わいのある風貌と喋り方が懐かしいですね。
また、昨年亡くなられた佐藤蛾次郎扮する、寅さんの弟分、寺の小僧・源公も、良かったです。
帝釈天への参道は、映画でもお馴染みの商店街で、土産物店などがずらりと並んでいます。
参道をしばらく歩くと、そこはもう帝釈天さまの山門に。
山門をくぐり、源公が箒を持って現れそうな境内に。本堂の前の見事な松に見とれて、思わずシャッターを。
因みに、この松の木は樹齢500年の黒松で、別名「瑞龍の松」と言われています。まさに、龍のしっぽのごとく、本堂の「帝釈堂」を守るように枝が伸びています。
そしてこのお寺は「彫刻の寺」と言われるように、寺の廊下を通して立体的な彫刻が見事に施されています。
本堂の後面に「すい渓圓」という庭園があり、入場料400円で庭園を回廊する廊下の彫刻も観られるとあって、中に入ったが、立体的な彫刻が、手入れをされた庭園とともに、実に見事でした。
「すい渓圓」の彫刻ギャラリーは10人の彫刻士が大正末期から昭和にかけ、10年以上の歳月をかけて彫り上げた素晴らしい作品群です
そして「矢切の渡し」へ
筆者はカラオケが大好きで、その昔は細川たかしの「矢切の渡し」も気持ちよく唄ったものでした。
柴又の近くにあると言う、矢切の渡しも是非見てみたいと、帝釈天から駅とは反対の方向に10分ほど歩いたところの江戸川の土手に上がりました。
この土手は、寅さんの映画によく出て来る河原ですが、今はすっかり整備をされて、初期の映画のようなだだっ広い自然の雰囲気ではなく、全体が人によって手を加えられた公園のような感じがしました。
それはそれで良いのですが。(笑)
江戸川の土手を降りて、河岸に歩いたところに写真の「矢切の渡し」と書かれた杭状の標識が見つかりました。
その近くには、細川たかしが歌う歌詞が石碑となって刻まれています。
対岸は千葉県の松戸市になるが、川幅は思ったよりも小さく感じられました。
小舟が一艘、川のほとりに舫(もやい)で泊められていて、東南アジアからと思われる若い学生風の船頭さんがニコッと笑っていました。
柴又駅への帰り道 昭和レトロの「ハイカラ横丁」が
柴又から江戸川の矢切の渡しに足を延ばしたあと、帝釈天の商店街まで戻って来て、柴又駅の少し手前で、昔懐かしい昭和の駄菓子屋さんの店「ハイカラ横丁」を見つけました。
釣られるようにお店に入り(笑)、ワイフがカンカン入りのドロップとか懐かしい駄菓子類を物色する間、私は箱型のブラウン管テレビが映している昭和30年ごろの力道山のプロレス中継を。
ハイカラ横丁では思いがけず、寅さんの映画のころより、更にひと昔もふた昔も古い子供のころに戻ることができました。
ここ「葛飾柴又」で、寅さんに会ったり、彫刻ギャラリーを観たり、脚を延ばして矢切の渡し。
帝釈天参道の帰り道では調和レトロの「ハイカラ横丁」と、お散歩程度の距離の中で楽しいひと時を過ごすことができました。
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