ご存じのように、日本人の平均寿命は令和6年現在、女性87才・男性81才と、男女とも80才を超える世界でも最も長い長寿国となりました。
ハイシニアを迎えた皆さん、そして予備軍(?)のシニアの皆さん。まだまだ長いこれからの人生を健康で楽しく過ごすため、ぜひ「健康寿命」を伸ばしましょう。
シリーズ第1回の今回は、健康寿命と平均寿命、平均余命について考察してみます。
長寿国・日本 平均寿命は世界一
平均寿命とは、読んで字のごとく、平均の生存年数で、男性・女性・全体などの統計があるが、とりあえず男女を合わせた全体の平均寿命の長い国、世界の長寿国リストを下記にまとめてみました。(2019年現在)
順位 | 国名 | 平均寿命 |
1 | 日本 | 84.26 |
2 | スイス | 83.45 |
3 | 韓国 | 83.30 |
4 | シンガポール | 83.22 |
スペイン | 83.22 | |
6 | キプロス | 83.14 |
7 | オーストラリア | 83.04 |
8 | イタリア | 82.97 |
9 | イスラエル | 82.62 |
ノルウェー | 82.62 |
1位の日本と、2位のスイスの差は0.8年。2位以下のコンマ単位の差に比べても、1位と2位の差は大きく、日本は世界に冠たる長寿国と言えます。
これらの国々を並べてみて、その特徴を考えると、
- 食生活と同時に、医療体制が整っている
- 4位から10位に、スペイン・キプロス・イタリア・イスラエルなど、地中海に面した国々が多い。
- 海産物を好む国が多い
と言った点が目につきます。
平均余命とは 平均寿命との違い
平均余命とは、われわれが「ある年齢において、平均してその後何年生きられるかと言う期間」のことです。
よく間違えるのは、例えば「私はいま現在50才だから、(男性の)平均年齢の81才から50を引いて、31年間が平均余命」と言うのではなく、50才の時点でのあと何年生きるのかと言うことです。
年を経るごとに、あと何年と言う数字は
平均年齢の数字より長くなります
具体例をあげると、2012年度の男性平均年齢は79才 これに対し、2012年に50才の人の平均余命は31.7才 すなわち、50才まで生きた男性の寿命は平均81.7才ということで、単純な平均年齢よりも、2.7才長寿です。
健康寿命とは
健康寿命の定義は、「心身ともに健康上の理由で日常の生活に支障を来さず、普通の生活ができる期間」のことです。
単純に考えると、平均寿命から健康寿命を引いた年月が「不自由な生活」を強いられる期間で、もちろんこの期間が短いほど、快適な人生が送れるし、国の財政面から見ても、医療費などの負担が少なくて済みます。
日本人の健康寿命は統計的に見て、次の表のとおりです。
年度 | 男性 平均寿命 | 男性 健康寿命 | 女性 平均寿命 | 女性 健康寿命 |
2001年 | 78.07 | 69.4 | 84.93 | 72.65 |
2010年 | 79.55 | 70.42 | 86.30 | 73.62 |
2019年 | 81.41 | 72.68 | 87.45 | 75.38 |
この表を見て言えることは、
- ここ20年間で、平均寿命・健康寿命とも、男性は3年余り伸び、女性も3年足らず伸びている
- 平均寿命から健康寿命を引いた年数、すなわち日常生活に支障・制限を受けながら過ごす年数は、男性で約9年、女性は約12年である。
- 2001年から2019年と約20年を経て、男性の健康寿命の長さが、女性の健康寿命の長さに追いついて、
72.6才となっている。
まとめ
われわれ日本人の寿命は、男女平均でも85才に迫っており、これからも医療の発達などでますます長寿国になっていきそうな気配ですね。
また、健康寿命も、女性は75才、男性も72才を超えました。これからも、女性は80才に近づき、男性は75才に近づいて、俗にいう「ピンピンコロリ PPK」の言葉のように、不自由な身体の状態を1日でも短くできるよう、正しい食生活、日常の軽い運動などを心掛けて行きたいものです。
このシリーズでは、われわれハイシニア(要するに後期高齢者)、シニアの皆さんと健康寿命を伸ばすための色々な情報をとりまとめて行きたいと思います。
カテゴリーは「知識と智恵」
です!
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