全米プロゴルフ協会は、2026年度よりフルシードの枠を125人から100人に変更を検討中との発表がありました。
PGAツアーのこうした動きについて、最近の情報をお届けします。
ツアー参加枠の変更
各大会の出場人数を、従来の156人から144人に縮小することになりました。
それに伴い,フルシード権者を、125人から100人に減少します。
変更の理由
大会出場者の人数の削減について、もっとも大きな理由は、最近のPGAツアーのうち、予選ラウンドが初日から日没延期になるケースが、約30%と激増しており、原因が天候の場合でも、競技人数を減らすことにより、かなり改善できるとの判断からです。
競技人数を、156人から12人減らして144人とするのに伴ない、優先シードであるフルシード権も、従来の125人から100人に削減。
コーンフェリーツアーからの昇格枠の縮小
- コーンフェリーツアーはPGAツアーの下部ツアーにあたります。
- 変更前(目安): コーンフェリーツアーの年間ポイントランキング上位30名にPGAツアーのシード権が与えられていました。
- 変更後(2026年〜): コーンフェリーツアーからのPGAツアーシード権枠は20名に削減されます。
- この変更により、コーンフェリーツアーからの昇格はさらに狭き門となります。

平田憲聖選手はコーンフェリー20位以内にはいり,来季の出場権をゲットした
Qシリーズからの直接昇格枠の維持
Qシリーズ(PGA TOUR Q-School presented by Korn Ferry)の最終予選会からは、上位5名(5位タイを除く)にPGAツアーの出場権が与えられます。
- これはPGAツアーへ直接昇格するためのルートの一つとして維持されます。
- Qシリーズは、PGAツアーのシード権を持たない選手がPGAツアーやコーンフェリーツアーの出場資格を得るための予選会です。
DPワールドツアーからの昇格枠の維持
DPワールドツアー(欧州ツアー)の年間ポイントランキング上位者にもPGAツアーの出場権が与えられますが、この枠は10名で維持されます。
出場権獲得ルートと関係性のまとめ(2026年度)
1. フルシード権とFedExCupランキングの関係
- FedExCupポイントランキングは、PGAツアーにおける最も重要な年間ランキングです。
- フルシード権(シード権の免除資格)は、主に前年度のFedExCupランキングで上位100名に入ることが最優先の条件となります。この100名が翌シーズンの大部分のフルフィールド大会に優先的に出場できます。



久常涼・金谷拓実が、95位・99位でフルシード権を獲得した❗️
2. コーンフェリー上位20人との関係
コーンフェリーツアーの年間ポイントランキングは、PGAツアーへの昇格を決める重要な指標です。
- 2026年度からは、このランキングの上位20名が新たにPGAツアーのシード権を獲得します。
- これにより、PGAツアーのシードを失った選手や、PGAツアー昇格を目指す選手がコーンフェリーツアーで競い合い、年間を通じてポイントを争うことになります。
2026年度からの新しい出場資格制度に基づくと、コーンフェリーツアー(Korn Ferry Tour)の上位20名は、通常、前年度のFedExCupポイントランキング100位の選手よりも下のランクに位置づけられます。
これは、PGAツアーの大会への出場優先順位を定めるプライオリティ・ランキング(Priority Ranking)の構造に基づいています。



3. Qシリーズと出場権の関係
- Qシリーズは、PGAツアーメンバーではない選手がPGAツアー、またはコーンフェリーツアーの出場資格を得るための「最終予選会」です。
- Qシリーズの最終予選で上位5名(5位タイを除く)に入れば、コーンフェリーツアーを経由せず、直接PGAツアーの出場権(シード権)を獲得できます。
- Qシリーズでこの5名に入れなかった選手のうち、上位者はコーンフェリーツアーの出場資格(シード権)を獲得し、そこから年間ポイントランキング上位20名を目指すことになります。
これらの変更は、PGAツアーの大会のフィールドを縮小し、シード権をより限られた選手に集中させることで、ツアーの競争力を高めることを目的としています。
プライオリティ・ランキングにおける順位
PGAツアーの出場資格は、様々なカテゴリーに基づいて順位付けされています。上位カテゴリーの選手が、フルフィールド大会の出場枠をまず埋めていくため、ランキング順位が低いほど、出場できない大会が増える可能性が高くなります。
1. 最上位層:FedExCupランキング上位者
- 前年度FedExCupランキングの上位100名:
- これらの選手が最も高い優先順位(フルシード権)を保持します。100位の選手は、多くの大会でほぼ確実に出場権が保証されます。
2. 次点層:昇格組と条件付きシード
- コーンフェリーツアー昇格組(上位20名):
- この20名は、前年度FedExCupランキングの100位の選手よりも下のカテゴリーに位置づけられます。彼らは「シード権」を獲得していますが、その優先順位は、前年PGAツアーで実績を残した100位以内の選手よりも低くなります。
3. 補完層:条件付きシード(101位以下)
- 前年度FedExCupランキング101位~125位の選手:
- これらの選手は「条件付き資格(Conditional Status)」を与えられ、コーンフェリーツアー昇格組と近い、またはそれよりも低い順位に位置づけられることになります。
📌 重要なポイント
PGAツアーのシード権のヒエラルキーでは、以下の順序が基本となります。
- FedExCupランキング上位50名(シグネチャーイベント等の出場権も保証)
- FedExCupランキング51位〜100位(フルシード権)
- コーンフェリーツアー年間ランキング上位20名(新規シード権)
- その他(Qシリーズ、DPワールドツアー昇格組、条件付き資格者など)
したがって、コーンフェリーツアーから昇格する選手は、PGAツアーのシード権を持つ選手の中では、優先順位が低いグループとしてシーズンをスタートすることになります。シーズンを通じて活躍し、FedExCupポイントを積み重ねて翌年のランキング100位以内に入ることで、初めて翌年の高い優先順位を確保できます。






















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