9月の残暑が厳しいなか、ランプの館・旧朝香宮廷を見学におとずれました。
外気は猛暑日にちかい34℃。あまりの湿度と暑さに、残念ながら庭園の散策はギブアップしましたが、そのぶん、冷房の効いた、朝香宮の旧邸宅をゆっくりと見学、ランプを中心としたみごとなコレクションの鑑賞ができました。
東京都庭園美術館への道順
東京都庭園美術館へのアクセス方法をネットで検索すると、
都営三田線・地下鉄南北線「白金台(しろかねだい)駅」から徒歩6分とありますが、信号があったり、庭園の入口から本館までも距離があり、実際には12~3分かかりました。
アクセスについての詳しい案内は、下の公式サイトをご利用ください
庭園の入り口を入って、本館への歩道を
東京都庭園美術館とは
現在の東京都庭園美術館は、1933年に朝香宮の自邸として建てられたアールデコスタイルの本館と、その邸宅をとりまく西洋庭園・日本庭園をもとに構成されており、本館および新館には建立当時のアール・デコやアール・ヌーボーの影響を受けた数々の品が、当時の面影を残して展示されています。
今年はその中でも、旧朝香宮邸をいろどるランプ=照明器具の数々に焦点を合わせて、「あかり、ともるとき」というテーマで建物公開がおこなわれました。
当美術館は、1983年より始まり、2021年(令和3年)4月から「東京都庭園美術館」として、新たなスタートを切りました
「あかり ともるとき」のイベントは11月10日まで
休館日は、毎週月曜日(月曜日が祝日のときは、翌火曜日がお休み)
「あかり ともるとき」美術館のランプ類
建物の正面玄関から受付を経て、左に歩くと先ず大広間が。大広間に入るまでの廊下にも写真のようなランプや装飾品、壁画などが。
大広間から庭園がわに向かうと、次室につづく大客室と、その反対側に応接室・小客室が。
珍しい「香水ランプ」のたたずまい
大広間から大客室へ向かう自室にたたずむ香水ランプ。初めて目にしたランプだったので、「香水ランプ」を調べてみました。
東京庭園美術館における香水ランプは、館内の特集展示や常設展示の中で見ることができる魅力的なアイテムの一つです。
1. デザインとスタイル
アート・ヌーヴォーやアール・デコ
– 香水ランプは、アート・ヌーヴォーやアール・デコの影響を受けた美しいデザインが特徴です。曲線的な形状や華やかな装飾が施され、多くの作品が視覚的に魅力的です。
2. 素材
高品質な素材
– 繊細なガラスやブロンズなど、上質な素材が使用されています。色鮮やかなガラス部分は、光を透過させることで独特の雰囲気を生み出します。
3. 機能
香りを楽しむ道具
– 香水ランプは、香水やアロマオイルを用いて空間を香らせるための道具です。燃焼によって香りを放つため、視覚だけでなく嗅覚でも楽しめるアイテムです。
4. 歴史的背景
-19世紀のフランス
– 香水ランプは19世紀にフランスで普及し、その後日本にも紹介されました。東京庭園美術館に展示されている香水ランプは、その歴史や美術的価値を持った貴重な作品です。
5. 展示と教育
– 特別展示
– 美術館では、香水ランプをテーマにした特別展示が行われることもあり、そのデザインや仕組みについて学ぶことができます。また、ワークショップやイベントも開催されることがあり、実際に香水ランプを体験する機会もあります。
6. 観賞ポイント
– ディテールを楽しむ :
– 複雑な装飾や独自の形状に注目し、デザインの背後にある芸術的な意図を感じ取ることができる点が魅力です。
東京庭園美術館の香水ランプは、単なる照明器具ではなく、美術としての価値を持った存在です。
大客室から大食堂へ
大客室のシャンデリア
大客室に続いて、大食堂の部屋が。ダイニングテーブルと、天井のシャンデリアが印象的。シャンデリアをデザインした、仏のアール・ヌーヴォー期のガラス工芸家、ルネ・ラリックの紹介文とともに写真に収めました。
食堂の壁際には、近代技術による機能美と芸術の美との融合「アールデコ」の芸術作品が
大食堂からは、美しい庭園を眺めることもできます
階段で二階に
一階から二階へ上がる階段にも写真のような装飾が
二階は朝香宮家のご家族が過ごされた部屋が、今も当時の面影を伝えています。
書庫には「アール・デコ」「ARTS DECORATTE INDUSTRIEL MODERNE」の文字を形どった書籍が並んでいる
書斎
妃殿下の寝室のランプとバスルーム
允子妃殿下の肖像画と妃殿下居間のランプ
妃殿下の居間に、お二人用の椅子が
屋上階・コンサバトリーへ
さらに、屋上階には、コンサバトリーとよばれる「温室」のあとがあり、季節に応じたさまざまな植物が楽しめる空間となっています。
屋上から眺めた、そとの景色の写真です。
むすび
今回は、猛暑のなかでもあり、本館を時間をかけてゆっくり鑑賞したあと、庭園巡りはできませんでしたが、次回、」訪問するときは、本館のまえに広がる、日本庭園・芝庭・西洋庭園などをじっくりと散策し、季節の花々や植物を見て歩きたいと思います。
このブログをご覧になっていただいた、あなたも是非時間を作られ、この都内にたたずむ閑静な一角にお出かけください! きっと満足されると思います。
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