コーンフェリーツアー第2戦の舞台は、バハマの名門ザ・アバコ・クラブ。美しい海岸線が広がる一方で、選手たちを苦しめるのが「バハマ特有の強風」です。1月18日から始まる今大会、石川遼選手が上位進出するために必要なマネジメントとは?精度の高いショットが求められるリンクス風のコースを、石川選手がいかに攻略するか、技術的な視点から占います。
「今大会の注目ポイント:世界初のトロピカル・リンクスをどう攻略するか」
ザ・アバコクラブ・オン・ワインディングベイについて
会場のアバコクラブ(The Abaco Club on Winding Bay)の概要・設計者・名物ホールなどを紹介しましょう。
概要
バハマのアバコ島に位置する、500エーカーもの広大な敷地を持つプライベート・リゾート内のコースです。最大の魅力は「世界初のトロピカル・リンクス」と称されるそのスタイルにあります。
- コースの特徴: 熱帯のバハマにありながら、自然の砂丘や起伏を活かしたスコットランド風のリンクス構造になっています。海沿いの強風、硬く締まったフェアウェイ、戦略的なバンカーが選手を待ち受けます。
- 芝の種類: 塩分に強く、熱帯でも硬いコンディションを維持できる「シーショア・パスパラム」という特殊な芝が使用されています。
設計者
- ドナルド・スチール & トム・マッケンジー
- 英国出身の著名なコース設計コンビです。ドナルド・スチールは、ゴルフの聖地セント・アンドリュースのコンサルタントも務めた「リンクス設計の大家」として知られています。
- 彼らは「土地の自然な形を壊さない」という哲学を持ち、このコースでもバハマの自然な起伏や海岸線を巧みに取り入れています。
名物ホール
特に注目すべきは、大西洋の絶景と隣り合わせの終盤ホールです。
- 5番ホール(パー4):シグネチャーホール
- 「ワインディング・ベイ」の縁に沿ってレイアウトされた短いパー4。美しい見た目に反し、リスクと報酬が隣り合わせのホールです。少しのミスが致命的なスコアにつながるため、正確なショットが求められます。
- 17番ホール(パー3):
- 海に向かって打ち下ろしていく、非常に美しいショートホール。ペブルビーチの7番ホールを彷彿とさせるとも言われ、風の向きや強さによって、ウェッジからウッドまで使うクラブがガラリと変わる「風との対話」が必須のホールです。
- 18番ホール(パー5):
- 海岸沿いの断崖の上に位置するフィニッシングホール。絶景をバックに、最後まで気が抜けないドラマチックな展開が期待されます。
現地のコンディションは
1. 気象コンディション:風が勝負の鍵
バハマの1月は、穏やかなリゾートのイメージとは裏腹に、プロたちを苦しめる「トレードウィンド(貿易風)」が吹き荒れます。
- 風速の予想: 平均して時速15〜20マイル(約7〜9m/s)、突風では時速30マイル(約13m/s)を超える予報が出ています。
- 気温: 日中は22℃〜25℃前後と過ごしやすいですが、海風が体温を奪うため、選手たちの体調管理も重要になります。
- 影響: 特に海沿いの17番・18番ホールでは、風が真っ向からぶつかる「アゲンスト」になることが多く、飛距離計算が極めて困難になります。
2. コースコンディション:硬く締まった「トロピカル・リンクス」
会場のザ・アバコクラブは、近年の改修を経て、より戦略性が高まっています。
- 芝の状態: 「シーショア・パスパラム」という特殊な芝が非常に低く刈り込まれており、フェアウェイはコンクリートのように硬く仕上がっています。打ったボールが止まらずに転がり続けるため、キャリー(飛距離)だけでなく、ランを計算した攻めが必須です。
- グリーンの速さ: 風が強いため、グリーンを速くしすぎるとボールが動いてしまうリスクがありますが、それでも非常にタイトで、正確なタッチが求められるコンディションです。
3. 石川遼選手への影響と対策
石川選手にとって、このコンディションは「腕の見せ所」と言えます。
- 低い弾道のコントロール: 強風に対抗するため、得意の「ライン出し」や低スピンのショットが多用されるでしょう。
- 創造力勝負: リンクス風のコースでは、パターをグリーンの外(フェアウェイ)から使うような、型にはまらない攻略が必要です。石川選手の感性が、この難コンディションでどう発揮されるかが注目されます。

おもな出場選手
今シーズンは人気の石川遼選手がPGAツアー昇格を目指してこの下部ツアー(コーンフェリーツアー)に参戦しており、非常に注目度の高い一戦となります。
日本人出場予定選手
- 石川 遼
- 昨年末の最終予選会(Qスクール)を経て参戦。第1戦では58位と苦しみましたが、リンクススタイルの今大会での巻き返しが期待されます。
- 大西 魁斗
- すでに米ツアーでの経験も豊富。第1戦では33位と日本勢最上位フィニッシュを決めており、調子を上げています。
注目のポイント:
昨年の同大会(2025年)では、日本勢の平田憲聖選手が2位タイに入る大躍進を見せ、その後のPGAツアー昇格への大きな足がかりとしました。今年の日本勢にも同様の再現が期待されます。
コーンフェリーツアーは、かつてのツアー優勝者や、将来のスター候補がひしめく非常にレベルの高いフィールドです。
初日の組み合わせ(日本時間)
初日,日本人選手のスタート,同伴競技者は次のとおり。
| 21:17 | in | M.ジョンソン C.ハンマー 石川遼 |
| 21:39 | out | 大西魁人 N.ハーディ N.ガレッティ |
むすび
リンクス特有の「風と対話し、地面を使って攻めるゴルフ」は、石川遼選手が最も得意とするスタイルのひとつです。バハマの強風を味方につけ、持ち前の創造力でバーディを量産する姿を期待しましょう!

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