今年、39才の玉鷲が、この名古屋場所でも序盤を終わって4勝1敗と、元気な出足を見せています。
この11月には40才を迎えようとする、これまでの常識を打ち破る玉鷲関の、プロフィールとエピソードをお届けします。
玉鷲が力士を目指したいきさつ
これまで、日本の相撲界で活躍するモンゴル🇲🇳出身の力士は、ほぼ全員が幼少時代からモンゴル相撲で活躍し、前途有望な少年として高校時代から日本に移り、鍛えられて力士の道を目指している。
そんな中にあって、玉鷲の相撲界への道は、極めて例外的と言えます。
もともと、玉鷲はホテルマンを目指して、モンゴル科学技術大学に進んだが、在学中に自分の怪力を試したいと、当時日本の東大大学院に留学中だった姉を頼り、2003年の秋に来日。
相撲部屋の多い両国界隈に二人で出かけ、たまたま井筒部屋の鶴竜の面識を得て相談したところ、旭天鵬とともに、モンゴルからの日本の相撲界への草分け的存在であった、旭鷲山を紹介される。
旭鷲山の肝煎りで、片男波部屋に入門。本格的に相撲の世界に入り、基本から叩き込まれることに。
旭鷲山は大島部屋だが、相撲協会の規則で
外国人力士は一部屋に一人の制限があった
関取に昇進 30才を過ぎて一層の活躍を
片男波部屋に入門後、2004年1月に初土俵を踏み、2005年7月場所で幕下に。見事な成績をおさめて2008年1月場所で新十両に昇進した。
その後も順調に勝ち星を連ねて、同年9月場所で念願の幕ノ内入幕を果たしました。
その後も、十両に陥落することも数度ありながら、ついに2015年3月場所で新三役・小結に昇進。
初土俵から実に11年 66場所後に三役に
これは外人力士のスロー出世記録と
2016年11月場所で、初の三賞・技能賞を受賞。11月16日に32才を誕生日を迎えた玉鷲。この三賞受賞も、幕の内新入幕後49場所目と、超スロー記録。典型的な大器晩成型ですね。
平幕で二度の優勝を
最初の優勝は、2019何1月場所。12日目に、これまで13回勝てなかった白鵬を破り、2敗を堅持。千秋楽に遠藤を突き落としで破り、34才2ヶ月で初優勝を飾った。
この日に奇しくも
第二子の男児が誕生!
二重の喜びに(^^)
二度目の優勝は、2022年名古屋場所、戦後の最高齢優勝記録となる37才10カ月での快挙となった。
この場所は5日目に照ノ富士を寄り切りで破り金星を挙げるなど快進撃を続け、千秋楽に高安を破って、13勝2敗で2度目の優勝を果たしました。
私生活のプロフィール
奥さまは、同じモンゴル出身の力士、玉正鳳の実姉で、元ファッションモデルの美人。玉鷲は相撲界きっての愛妻家・子煩悩で、趣味も「小物作り」「ケーキ作り」や「家庭料理」などと家庭的。子供さんは男児二人で,長男はテルムン(輝くの意)君,次男はエレムン(強い心身の意)君。
とは言え,子供のしつけにも厳しい一面が。
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