70を過ぎた頃からでしたが、年とともに夜のオシッコが近くなりました。
同じようにベッドに入って寝ていても,若いころは朝まで一度も起きずに熟睡できたのに,年を取ってからはだんだんと夜中に尿意を催してトイレに通う。
なぜ,年を取ると夜間頻尿が起こるのか。ちょうど私の友人が同じ悩みで某大手病院で検査をしてもらったので,詳しく教えてもらいました。
友人の泌尿器科での検査体験記
病院の泌尿器科での受信内容について,以下のようなレポートをいただきました。
なお,血液検査などは事前に済ませています。
今回実施した検査
(1)超音波検査
尿を溜めたあと及び尿を排泄したあと(違う日に2度に分けて)
(2)おしっこ日誌
何時に何cc水分をとったか、何時に何ccおしっこをしたか。24時間x3日間、詳細な記録を求められた。
診療結果
(1)前立腺肥大症か
前立腺が30cc以上は肥大と言われるが40ccと診断され、肥大気味ではあるが正常とのこと(100cc以下は正常とのこと)。
(2)尿をつくる量と排泄量との関係
夜間につくられる尿の量はホルモンによって節制されるが加齢とともにホルモンの機能が低下し、小生の場合夜間につくられる尿の量が日中と同じかそれ以上となっている。
今後の対応策
夜間頻尿と生活をする上での煩わしさとのバランスの問題である(本人がどう考えるか)。煩わしいと考え改善を希望するのであれば西洋医学によって治療することは可能。
その場合(個人差もあるが)副作用も考えられ、定期通院が必要。治療を止めれば元に戻る。また、西洋医学ではなく漢方薬(八味地黄丸?)を試してみるのも良い。
なぜ夜間頻尿は高齢者に多いのか? 主な原因を探る
私たちが歳を重ねるにつれて、体の変化は避けられません。その中でも、特に生活の質(QOL)を大きく低下させがちなのが「夜間頻尿(やかんひんにょう)」です。夜中に何度もトイレに起きてしまう…。これは単なる不便さだけでなく、睡眠不足を通じて全身の健康にも影響を及ぼします。
今回は、高齢化に伴って増加する夜間頻尿について、その主な原因は??
夜間頻尿とは、睡眠中に排尿のために1回以上起きなければならない状態を指します。特に2回以上となると、睡眠の質が著しく低下すると言われています。
高齢者で夜間頻尿が増える背景には、いくつかの要因が複雑に絡み合っています。
🔹 要因①:加齢による膀胱と腎臓の機能変化
- 膀胱容量の減少: 歳を重ねると、膀胱の弾力性が低下し、尿を溜められる最大容量が少なくなります。
- 抗利尿ホルモンの分泌低下: 健常な若い人では、寝ている間に尿の量を減らす「抗利尿ホルモン」が多く分泌されます。しかし、高齢になるとこのホルモンの分泌が減り、夜間の尿量(夜間多尿)が増加しやすくなります。
🔹 要因②:夜間多尿を引き起こす生活習慣・病気
夜間多尿とは、「夜間の尿量が1日の総尿量の3分の1以上」になることです。
- 水分の過剰摂取: 寝る前に、お茶、アルコール、カフェイン飲料などを多く飲むと、尿量が必然的に増えます。
- 夕食時の塩分過多: 塩分を摂りすぎると、体が水分を保持しようとし、その結果、夜間にその水分を排泄しようと働くことがあります。
- 持病の影響: 糖尿病、高血圧、心不全、腎臓病などの持病は、体内の水分バランスを乱し、夜間多尿を引き起こす可能性があります。
🔹 要因③:その他の泌尿器系の問題
- 男性の「前立腺肥大症」: 前立腺が大きくなることで、尿道が圧迫され、尿が出にくくなったり、膀胱に尿が残りやすくなったり(残尿)して、頻繁にトイレに行きたくなります。
- 女性の「過活動膀胱」: 膀胱が過敏になり、尿が溜まっていなくても、急に強い尿意を感じやすくなります。
2. 🚽 夜間頻尿を改善するための賢い対処法
夜間頻尿の対処法は、その原因によって異なりますが、まずはご自身でできる生活習慣の見直しから始めるのがおすすめです。
✨ 対処法その1:水分・塩分の賢いコントロール
| 項目 | 具体的なアクション | ポイント |
| 就寝前の水分制限 | 寝る2~3時間前から水分摂取を控える。 | ただし、脱水には注意! 日中にしっかりと水分を摂り、夜の摂取を減らすメリハリが大切です。 |
| 利尿作用のある飲料を避ける | アルコール、カフェイン(コーヒー、緑茶など)は夕方以降は極力避ける。 | 特にアルコールは利尿作用が強く、深い睡眠も妨げます。 |
| 塩分の調整 | 夕食では塩分を控えめにし、薄味を心がける。 | 隠れた塩分(漬物、汁物、加工食品など)にも注意が必要です。 |
✨ 対処法その2:下肢の「むくみ」対策を行う
日中、足に溜まった水分(むくみ)が、夜になって横になると体内に戻り、腎臓で尿として排出されることがあります。これが夜間多尿の一因です。
- 弾性ストッキングの利用: 日中に着用することで、下肢への水分貯留を防ぎます。
- 日中の足上げ: 休憩時間などに、足を心臓より少し高い位置に上げて休ませる(10〜15分程度)。
- 適度な運動: ふくらはぎの筋肉を動かすことで、足の水分が心臓に戻るのを助けます(ウォーキングなど)。

✨ 対処法その3:夕方の「残業排泄」を促す
夜間に尿として出るはずの水分を、眠る前に出し切ってしまう工夫です。
- 夕方にトイレを意識する: 寝る少し前に一度トイレに行き、さらに就寝直前にもう一度排尿してから布団に入る(2段階排尿)。
3. 🚨 症状が続く場合は、迷わず医療機関へ!
自己対処で改善しない場合や、症状が急激に悪化した場合、また排尿時に痛みがある場合などは、必ず泌尿器科を受診しましょう。
- 隠れた病気の発見: 前立腺肥大症、過活動膀胱、糖尿病などの病気が原因かもしれません。
- 薬物療法: 原因に応じて、抗利尿ホルモンを補う薬、膀胱の過敏さを抑える薬、前立腺肥大症の薬など、専門的な治療を受けることができます。
夜間頻尿は、我慢する必要のない、治療可能な症状です。質の高い睡眠は、健康で豊かな生活の土台となります。ぜひ、今日からできることから対策を始めて、夜を心地よく過ごせるようにしていきましょう!
【今日のまとめ】
夜間頻尿の原因は、加齢、夜間多尿(水分・塩分)、持病、泌尿器の病気など様々。まずは「寝る前の水分・塩分コントロール」と「日中のむくみ対策」から始めてみましょう!

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「この記事は一般的な情報提供を目的としており、医学的なアドバイスや診断の代わりになるものではありません。ご自身の健康問題については、必ず専門の医療機関にご相談ください。」




















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