全米女子ゴルフ CMEグローブポイントとは 日本人選手は?リシャッフルとは?

「CMEグローブポイント」とは、全米女子ゴルフ協会が定める女子ツアーの順位基準で、新年度よりスタートする公式戦ごとに与えられたポイントが、各選手に配分・加算され、シーズン最終のCMEグループツアー選手権への出場権を決めるとともに、来季のシード権など、選手の出場権をかけた優先順位を決める重要なポイント制度です。

全米女子ツアーの重要な指標「CMEグローブポイント」の仕組み、役割、リシャッフル制度などについて分かりやすく説明するとともに,現在の日本人選手のCMEグローブポイントをお届けします。

目次

CMEグローブ・ポイントとは? その役割は?

全米女子ツアーのレギュラー戦で、各順位に基づいて付与されるポイント数。男子ツアーの、フェデックスカップポイントに匹敵する仕組みとも言えます。

ポイントの配分は、通常の試合は優勝500ポイント・2位320ポイント・3位230ポイント。以下、10位75・20位45・50位7.5ポイントとなっている。

また、協会の定めるメジャー大会は、通常の試合の30%アップのポイント数となる。

新年1月より始まるLPGAツアー第一戦から始まり、最終戦「CMEグループツアー」の直前のトーナメント、アニカ・ドリブンまでに積み重ねた、CMEグループポイント数の上位60名に対し、ツアー最終戦の「CMEグループツアー」への出場権が与えられるとともに、ポイント数の上位80名には、来季の優先出場順位(Priority List)上位者として、シード権が与えられる。

CMEポイント首位の選手には
特別ボーナスとして100万ドルが付与される💲

CMEポイントは、別名
「レース・トゥ・CMEグループ」
 Race to CME Group !
とも言われている

CMEグループツアーは、2024年度の賞金総額1100万ドルと、全米女子オープンに次ぐ高額のトーナメントのため、選手たちのモチベーションも高く、CMEグローブポイントは、別名「Race to CME group」とも呼ばれている

最新のランキング上位者と日本人選手のCMEポイント

3月10日現在の上位選手と,日本人選手のポイントランキングは次のとおり。(小数点以下は切り捨て)

竹田選手が、先週の優勝で3位に急浮上。

順位ポイント数
1キム・アリム753
2イエリミ・ノ651
3竹田麗央635
4古江彩佳635
5リディア・コ626
6エンジェル・イン623
7ミンジー・リー572
8ジーノ・ティティクル563
9コ・ジンヨン538
10ネリー・コルダ410
15山下美夢有263
17西郷真央230
23畑岡奈紗200
32勝みなみ148
47笹生優花77
51吉田優利67
91渋野日向子13
100西村優菜10

以下は、3月3日時点の順位

順位ポイント数
1キム・アリム706
2イエリミ・ノ651
3リディア・コ626
4エンジェル・イン623
5コ・ジンヨン538
6ジーノ・ティティクル505
7ネリー・コルダ410
8古江彩佳405
9イム・ジンヒ338
22山下美夢有184
28竹田麗央135
30畑岡奈紗121
32西郷真央108
37勝みなみ90
39笹生優花77
58吉田優利35
78渋野日向子17
85西村優菜10

岩井明愛選手は、ホンダLPGAで2位と好成績をおさめたが、LPGAの規定で招待選手にはポイント加算なく、CMEポイントは獲得できなかった

リシャッフルによるシード権獲得

新しいシーズンの始まる時点で、Priority Listとして、次の項に当てはまる選手は、いわゆるシード権者として相対的に上位にランクされます。

  • CMEグローブポイントの上位80名
  • キャリアマネートップ・20名
  • 過去5シーズンのメジャー優勝者
  • 過去2シーズンのレギュラー試合優勝者 
  • 過去3シーズンで同一シーズン複数回優勝者
  • 過去4シーズンで同一シーズン3回以上の優勝者
  • 直前のシーズンで非会員で優勝し、会員登録した選手(稲見萌寧が、2023年TOTOクラシックで優勝。会員登録して107位にランクされた)
  • 上記の条件に加えて、「以上の選手以外に、リシャッフルで一定の資格を得た選手」で、リシャッフル後のCMEグローブポイント80位までの選手が、上位のシード選手としてPriority Listにリストアップされる

また、Qシリーズ(旧Qスクール)上位者、CMEグローブポイント81位以下などの選手に対しても、ポイント順にランキングが与えられます。

Qシリーズ1位は全体順位136位に
今年は岩井姉妹・山下美夢有・吉田優利などが
Qシリーズで活躍し合格を

TOTOジャパンクラシック優勝者・竹田麗央選手は「過去2シーズンのレギュラー試合優勝者」で,稲見萌寧選手同様2年間のシード権が

リシャッフル制度については、19のカテゴリーに分けた、細かい条件などが定められているが、細部に亘る規則に対しては、ゴルフファンからの注目度・関心はそれほど高くなく、年間2~3度のリシャッフル=優先出場権の見直し制度が用意されている、と考えれば良いともいえます

2024年度のリシャッフルは、5月と7月に行われ、秋季のアジア地域でのツアーに先だち、再度行われる可能性もある

むすび

以上、全米女子ゴルフ協会の定める、「CMEグローバルポイント」制と、「リシャッフル」制度のあらましを述べてみました。

とくに、リシャッフルについては、カテゴリーを詳細に19に分け、優先順位の見直しを決めていますが、我々観戦を楽しむ立場からは、あまり難しく考えずに、「敗者復活」的な救済措置がシーズン途中の5月・7月に行われるのだ、と単純に考えても良いかも知れません。

しかしその一方で、レギュラー試合で当落ギリギリの選手にとっては、成績次第でシードを失うという、厳しい現実が待っているとも言えます。

女子ツアーのレギュラー戦では、通常144人が出場(主催者推薦4人も含むから、実質140人)でき、予選ラウンド・36ホール(2日間)終了後、65位までが決勝ラウンドに進むことができる

熱いたたかいを繰り広げる、全米女子ツアー。これらの仕組みも少し理解しながら、シーズンの最後まで、一試合・一試合を味わいながら楽しみましょう!

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