全米女子ゴルフツアーのメジャー大会のひとつ,「KPMG全米女子プロゴルフチャンピオンシップ」がやって来ました。
今年の会場は,ミネソタ州・ヘイゼルティン・ナショナルゴルフ俱楽部。
強豪・若手がしのぎをけずる大会の,概要・開催コース・日本からの出場選手・初日のおもな組み合わせなどを,速報とともにお届けします。

大会の概要
大会の名称; KPMG全米女子プロゴルフチャンピオンシップ
日程; 2026年 6月25日(木)~28日(日)
開催コース; ミネソタ州 ヘイゼルティン・ナショナルGC
主催スポンサー KPMG(グローバル監査・税務コンサルタント)
賞金総額 1200万ドル 優勝賞金 180万ドル
前回優勝者 ミンジー・リー
開催コースについて
ミネソタ州の名門ヘイゼルティン・ナショナルGC。全米プロやライダーカップなど数々の男子ビッグイベントを開催し、女子では2019年以来の開催となる今大会は、まさに「メジャーの中のメジャー」にふさわしい舞台です。
ここを主戦場とする日本のトップ選手たち(笹生優花選手、古江彩佳選手、畑岡奈紗選手、山下美夢有選手、西郷真央選手、岩井明愛・千怜姉妹など)の視点に立つと、このコースは「ごまかしの利かない、極限の総合力テスト」と言えます。日本の女子ツアーとはまったく異なる、メジャー仕様のセッティングと攻略のポイントを、選手目線で解説します。
1. 日本選手を悩ませる「3つの壁」
① 圧倒的な「キャリー」を求める長さと重い空気
女子のセッティングとしては非常にタフな距離(2019年大会時は6,807ヤード、パー72)が想定されます。さらにミネソタ州の初夏は、日本の夏に比べて空気の密度が高く、ボールの飛距離が落ちやすい傾向があります。
日本のコースのように「ランで距離を稼ぐ」ことが難しいため、純粋なキャリーの飛距離が求められます。竹田麗央選手のような強弾道のパワーヒッターは有利に働きますが、距離にハンデのある選手は、セカンドショットでユーティリティやフェアウェイウッド(5W・7W)を高い精度で打ち分ける必要があります。
② 粘るラフと「落としどころ」を絞るフェアウェイ
フェアウェイはうねりがあり、少しでも外せば全米プロゴルフ協会(PGA of America)特有の、深く密集した粘り強いラフが待ち受けます。
日本女子ツアーの正確無比なティショット(古江選手や山下選手のようなプレースタイル)は最大の武器になりますが、単にフェアウェイにいればいいわけではありません。グリーンのエッジやピンポジションに対して「フェアウェイの右サイド、かつあの傾斜の手前」といった、ピンポイントな狙い撃ちを4日間続けられるかのスタミナが試されます。
③ 巨大で強烈な傾斜を持つグリーン
ヘイゼルティンのグリーンは大きく、複雑なうねり(ポテトチップス状の傾斜)が特徴です。スピードもメジャー仕様に仕上げられるため、ただ乗せるだけでは簡単に3パットを叩きます。
畑岡選手のように、アイアンの「縦の距離感」を完全に掌握し、同じ面(セクション)に落とせるかどうかがバーディパットを打つための絶対条件になります。
2. 勝負を決めるシグネチャーホール(16番パー4)
選手たちが最もプレッシャーを感じ、かつゲームが大きく動くのが終盤の16番ホール(パー4)です。
- ティショットの圧迫感:右側全体に「ヘイゼルティン湖」が広がり、風が左から右へ吹く(スライスを誘う)ケースが多くなります。選手から見ると、右の池を嫌がって左のラフに入れると、今度はセカンドでグリーンを狙えなくなるというジレンマに陥ります。
- セカンドショットの恐怖:グリーンは湖に突き出た半島のようになっており、手前にはクリーク(小川)も流れています。距離が残った状態や、ラフからのショットになった場合、「狙うべきか、手前に刻むべきか」というメジャーならではのシビアな決断を迫られます。
3. 日本勢の「攻略の鍵」
日本の女子選手がここで上位に食い込み、頂点を目指すためのポイントは以下の2点に集約されます。
| 攻略ポイント | 選手に求められる具体的なスキル |
| グリーン周りの「引き出し」 | グリーンを外した際、日本の芝(野芝・高麗)とは異なるベント芝やケンタッキーブルーグラスの深いラフから、ロフトを寝かせて上げるロブショットや、クッションを利かせたアプローチを打ち分けられるか。 |
| 我慢比べ(ペイシェンス)のメンタル | メジャーのセッティングでは、必ず1日に数回ピンチが訪れます。ボギーを叩いても焦らず、「パーでよし」とする割り切りと、耐えた先にくる数少ないチャンスを確実に仕留める、精神的なスタミナが求められます。 |
歴史が証明する攻略法
2019年大会を制したハナ・グリーン(オーストラリア)は、決してツアーNO.1の飛ばし屋ではありませんでしたが、卓越したショートゲームと、タフな状況でも崩れないパッティングで見事に逃げ切りました。
抜群の安定感を誇る古江選手や山下選手のゲームメイク、メジャー男勝りの爆発力を持つ竹田・原選手、そして悲願のメジャータイトルを狙う畑岡選手ら日本勢にとって、このヘイゼルティンは己の技と心のすべてをぶつけるにふさわしい、最高のリンクス・テストになるはずです。
放送予定
インターネット配信 U-NEXT

おもな出場選手
ネリー・コルダを筆頭に,ミンジー・リー、ハナ・グリーンら世界の強豪が集結するメジャー大会。
日本からは,次の13選手が出場予定。
西郷真央 古江彩佳 山下美夢有 竹田麗央 岩井明愛 岩井千怜 畑岡奈紗 勝みなみ 原英莉花 馬場咲希 吉田優利 西村優菜 櫻井心那
初日のおもな組み合わせ
主催者の発表があり次第、お届けします。





コメント