テキサス州ダラス近郊出身の,伝説のプロゴルファー「バイロン・ネルソン」の名を冠したこの大会は,昨年からブランドスポンサーが韓国・サムスン系のライフスタイル企業「CJグループ」となり,今年は5月21日から昨年同様、テキサス州ダラス郊外のTPCクレイグランチで開催されます。
1944年からはじまった,この伝統ある大会の概要・放送予定・出場選手・初日の組み合わせなどをお届けします。
大会の概要
大会の名称 ザ・CJカップ・バイロン・ネルソン
日程 2026年 5月21日(木)~5月24日(日)
開催コース テキサス州 TPCクレイグ・ランチ
主催スポンサー CJグループ(韓国系生活文化企業)
賞金総額;950万ドル 優勝賞金;185.4万ドル
前回優勝者 スコッティ・シェフラー
開催コース紹介
テキサス州マキニー(ダラス郊外)に位置するTPCクレイグランチ(TPC Craig Ranch)は、PGAツアーの「CJカップ・バイロン・ネルソン」の舞台として知られる名門チャンピオンシップコースです。
名手トム・ワイスコフ(Tom Weiskopf)によって設計され、2004年に開場しました。近年、大幅な改修(総額2500万ドル規模の全面リノベーション)が完了し、ツアープロをより厳格にテストする舞台へと進化を遂げています。
このコースの「概要」と、最新のコースコンディションを踏まえた「プロの視点(攻め方・戦略)」について解説します。
1. TPCクレイグランチの概要
- 基本スペック: 全長約7,468ヤード(トーナメント設定)、パー72。
- 設計の特徴: 広大なテキサスの大自然(約223エーカー)の地形をそのまま活かしたレイアウト。石灰岩のバンクが美しい「ロウレット・クリーク(Rowlett Creek)」が、コース内を実に14回も横切るように流れており、これが最大の視覚的プレッシャーかつハザードとなっています。
- 最新の芝コンディション(リノベーション後):
- フェアウェイ: スタジアム・ゾイシア(Stadium Zoysia)へ全面換装。ボールが浮きやすく、クリーンなコンタクトがしやすい一方で、ツアー品質の引き締まった FW を提供。
- ラフ: ティフタフ・バミューダ(TifTuf Bermuda)を導入。
- グリーン: 777ベントグラス(Triple-Seven Bentgrass)。非常にスムーズで高速、かつ年間を通じて安定した転がりを見せる最高峰のベント芝です。
2. プロの立場から見たコース解説(戦略と勝負の分岐点)
ツアープロの視点に立つと、このコースは「ビッグスコアが必須の猛烈なバーディ合戦(Birdie-fest)」でありながら、「リノベーションによってアイアンの精度が極限まで求められるようになった」という二面性を持っています。
① ティショット:基本は「1Wでガンガン攻める」
PGAツアーの平均的なコースと比較して、全体的にフェアウェイが広く、ミスヒットに対する許容度(ペナルティ)が比較的低いのが特徴です。 プロの視点では、ターゲットが広いため「ドライバーを恐れずに振りちぎれるコース」に分類されます。飛距離のアドバンテージを活かし、少しでもウェッジやショートアイアンで狙える距離までボールを運びたいところです。
② セカンドショット:200ヤード超の精度が「真の差別化」
このコースの隠れた難しさはパー3の長さと、いくつかのタフな長距離パー4にあります。
- 4つのパー3のうち3つが215ヤードを超えるタフな設定。
- パー4も450〜500ヤードクラスの距離が複数存在します。
結果として、全アプローチショット(第2打以降)の約4割近くが「200ヤード以上」というロングアイアン・ユーティリティの距離になります。ここでピンに絡められるロングアイアンの精度を持つ選手が、一気にスコアを伸ばして集団から抜け出します。
③ 改修による「グリーンの小規模化」とピンポジション
最新のリノベーションにおいて、ウェドキンズ(Wadkins)らの手により、いくつかのグリーンコンプレックス(形状や配置)が刷新されました。 全体として「グリーンがやや小さく(絞られ)、バンカーがよりタイト」になったため、以前のような「アバウトに乗せておけばOK」という攻めが通用しづらくなっています。プロにとっては、より縦の距離感と、狭いエリアへ落とす「ショットの質」が試される構造にシフトしました。
④ 狙い目の「リスク・リワード(報酬と代償)」ホール
ワイスコフ設計の真骨頂である「ワンオン可能な短いパー4」や、果敢に2オンを狙えるパー5が勝負の鍵を握ります。
- 6番ホール(361yd / Par4)& 14番ホール(330yd前後 / Par4): 風向き次第でドライバーでグリーン周辺、あるいはワンオンを狙える戦略的ホール。6番は3つのクロスバンカー、14番は左の池とガードバンカーがプレッシャーを与えます。
- 12番・18番(Par5): これらはプロのパワーがあれば、ほぼ確実に2オンを狙える「実質長いパー4」のような感覚です。ここでイーグルや確実なバーディを獲りこぼさないことが、上位に留まる絶対条件となります。
プロのゲームプランまとめ
プロがここで4日間を戦う際の脳内プランは、「目標通算20アンダー以上」です。
【プロの脳内 blueprint(青写真)】
- ワイドなフェアウェイからドライバーでアドバンテージを取る。
- 短いパー4と、すべてのパー5で確実に「毎日4〜5アンダー」を稼ぎ出す。
- 215yd超のタフなパー3を「大怪我せずパーで切り抜ける」、あるいは高速ベントグリーンで10〜15フィート(約3〜4.5m)のミドルパットをねじ込んでバーディを奪う。
タフな長距離パットの技術よりも、「狙える距離からどれだけピンに刺せるか(SG: Approach)」、そして「極上のベントグリーン上で、どれだけプレッシャーに負けずにバーディパットを決め続けられるか」という、極めて純粋な「ショット&パットのキレ」が試される舞台と言えます。
放送予定(日本時間)
CS放送 ゴルフネットワーク
| 5月22日(金) | 04:00~08:00 |
| 5月23日(土) | 04:00~07:30 |
| 5月24日(日) | 02:00~07:00 延長07:30まで |
| 5月25日(月) | 02:00~07:00 延長11:00まで |

おもな出場選手
日本からは、久常涼 金谷拓実 平田憲聖 中島啓太 の4人が出場している。
昨年の覇者、スコッティ・シェフラーはじめ、ケプカ ジョーダン フィナウ など強豪が出場する。
初日の組み合わせ
日本勢のスタート時間(日本時間)、組み合わせは次のとおり。
| 02:32 | out | 久常涼 M.シュミット P.クーディ |
| 03:38 | out | 平田憲聖 L.クラントン P.タクソン |
| 04:11 | out | 中島啓太 K.ベントーラ N.ペトロンジオ |
| 03:16 | in | 金谷拓実 T.ムーア L.リスト |
初日の日本勢
初日、日本勢で健闘したのは平田憲聖。後半の追い上げで7アンダーまでスコアを伸ばし、首位と2打差の4位タイに。
首位はテイラー・ムーア(米)。1打差の8アンダーで、ブルックス・ケプカとS.スブェンソンが追っている。
初日を終え、日本人選手の順位は次のとおり。
| 4T | 平田憲聖 | -7 |
| 32T | 久常涼 | -4 |
| 92T | 金谷拓実 | -1 |
| 中島啓太 |
予選ラウンドを終えて・平田2位タイに!
初日4位タイの平田憲聖がこの日も6アンダーと健闘し、トータルを13アンダーと伸ばして、スコッティ・シェフラーらとともに2位タイグループに浮上した。
首位に立ったのは、2日目を12アンダーと驚異的なスコアをマークしたキム・シウー。トータルをー19として、前日の4位タイから躍進した。
久常涼はこの日も3アンダー、トータルをー7としたが、順位は51位タイと後退した。
中島啓太、金谷拓実はそれぞれ92位タイ・125位タイで終わり、決勝ラウンド進出はかなわなかった。
3日目・平田憲聖12位タイに
3日目、平田憲聖はアウトを1イーグルを含む3アンダーとしたが、後半はノーバーディ・2ボギーとスコアを落とし、この日を1アンダーとしてトータルー15・12位タイに後退した。
逆に久常涼は同じく、アウトを9番でイーグルを含む3アンダー。インに入っても3バーディ・ノーボギーで3日目を6アンダーと健闘し、トータルー13・16位タイと一挙に順位を35位上げて来た。
前日から首位に立ったキム・シウが、3日目もー3・21アンダーとして首位をキープ。2位タイには実力者、スコッティ・シェフラーとウィンダム・クラークが、ともに6アンダーと伸ばして、2打差でキム・シウーを追いかける展開となっている。
久常・平田ともに19位タイに
最終日、平田憲聖は5バーディ・4ボギーの1アンダー。久常涼は3バーディ・1ボギーで、両選手ともトータルをー15として19位タイで大会を終えた。
優勝は、最終日にキム・シウを逆転で破ったウィンダム・クラーク。ノーボギーで1イーグル・9バーディ、トータル71と驚異的なスコアを記録して、通算30アンダーとした。
2位は27アンダーのキム・シウ。前日追い上げたスコッティ・シェフラーは25アンダー・単独3位となりました。






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